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課題は小顔づくりのデザイン。
商品コンセプトの要請から大きくならざるを得ない車体を、どうしたら都会的でクールなイメージにスタイリングできるのか――「だから僕たちが取り組んだ大きなテーマのひとつが、Grandマジェスティを“小顔”にすることでした。それもただ小さく見せるというものではなくて、仕様から来る制約を逆手にとってターゲットとするスタイルに落とし込むというやり方です」と太田。

たとえばタイヤサイズが大きくなってしまうことを逆手にとって、その上にくるボディをできるだけ引き締めたデザインにする。これによって、足回りががっちりし、反対に上半身がシェイプアップされたスタイリッシュで頼もしいイメージを作り上げることができる。

「これをやるためにはデザインパーツをどれだけ小さく見せるかが勝負になりました。新しい3次元ソフトや解析技術を使って、機能部品同士の隙間をきちきちに詰めたり、ボディの板厚を薄くしたりして、設計者と一緒に、機能を損なわないで“小顔”にするやり方を探っていったんです」。

一方、仕様側からの要請で、既存マジェスティのイメージをどうやっても踏襲できない部分が出てきた。それがテール周り。既存マジェスティのテールはスポーティなイメージを出すために後方に跳ね上がっており、これがマジェスティのアイデンティティともなっていた。ところが、今回はバッテリーなどマシン後部に積む部品が増えたので、これでテールを跳ね上げるとさらにボディが後方に伸びることが予想された。

「それでGrandマジェスティではテールを跳ね上げるデザインを断念しました。でも、大いに迷いのある決断でしたね。社内やユーザーの意見を聞いてみると『こんなのマジェスティじゃない』という評価と、新しいことへのチャレンジに好感を示す評価が二分していましたから」と太田は言う。

Grandマジェスティは様々な議論を乗り越えて2004年春発売。マジェスティらしさを守りつつ、マジェスティらしからぬ風貌も取り入れた、攻めと守りの混在するスタイルの結晶なのである。

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