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菅家 隆広
2006年度グッドデザイン大賞の座を最後まで競い合った、ロボットスーツ『HAL-5』。産学協同をベースに人間支援型ロボットの進化の先を見つめたデザインは、どのようにして生まれたか。本格的な始動から4ヶ月という短期間で姿を現した次世代デザインの過程を、担当した菅家隆広に聞いた。

※HAL-5は筑波大学 山海 嘉之教授率いる山海研究所とエルム・デザインの共同開発です。山海研究所のコンセプトと機構設計にあわせてエルム・デザインが外装デザインを担当しました。
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人間支援のコンセプトにメッセージ性を加えて採用されたデザイン
「HALのデザインは、当初、別のデザイン会社が担当していました」と菅家。当初のデザインは機械ロボット的で、“人機融合”の切り口が必要と強く感じられるものだった。時は2005年2月。この時点で決まっていたのは、足腰の弱った人をサポートし機能回復を促す“人間支援”というコンセプト。そして同年6月の愛・地球博「プロトタイプロボット展」への出品。かたちが見えない状態から完成までに与えられた期間は約4ヶ月。この間にコンセプトを体現するデザインを作り上げ、医療用ロボットとして機能するまでに仕上げなければならない。

エルムからはアメリカと日本のスタッフ総勢5名がスケッチを描いた。そして採用されたのが菅家の作品だ。「提示されたコンセプトにメッセージ性を付加したのがよかったのではないかと思います。特に全体を優しく温かみのあるフォルムでまとめ上げ、さらに特徴的な各関節のブルーの発光リングをパートナーである山海教授が支持してくれた」と菅家。ブルーのリングは“HALのアイコン”として認識してもらうために、あえて取り入れた。「『HALって何?』と言ったときにブルーのリングで思い出してもらえるような印象は狙いました」と菅家は言う。将来的には関節部分に掛かる負荷を表示する機能に発展させる余地を残しているとも言う。

また愛・地球博「プロトタイプロボット展」というイベントに出品する作品であるからこそ、単なる医療用ロボットを超えたエンターテインメント性も実現しようと考えた。ブルーのリングもその一翼を担うが、プレゼンテーションの効果を考慮し、モデルがHAL-5の下に着用するウエアまでエルムでトータルコーディネートしている。

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