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デザインをするときに現地の子の顔が浮かぶんです。 この色を採用したら、あいつ喜ぶだろうなあって。
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もともとプロダクトデザイナーです、と言っても、この会社では特定の分野に限らないで幅広く仕事をやらせてもらえますので、ASEAN以前もグラフィックデザインをやったりしていました。ASEANでのカラーリング&グラフィックのミッションが降ってきたのは、ちょうど新しいビーノのデザインがひと段落したとき。ある日、突然、上司に肩を叩かれて「実はASEANに行ってもらうことになった」と(笑)。正直びびりましたよ。エルム・デザイン自体にASEANの情報もないし、人脈もない。しかも、他社に無い新しい魅力をカラーリングで作り出す必要が有るわけで、プレッシャーはすごく大きかったです。
ASEANに飛んで、まずはヤマハの現地拠点にいる主力メンバーに顔を覚えてもらおうと日参しました。「エルムはヤマハのためにこういうことをやろうとしている」と身体を張ってアピールしたかったわけですね。拠点での標準語は英語ですので言葉ではだいぶ苦労しています。
逆に現地のお客様と一緒に商品コンセプトを作り上げていくのは楽しい作業でしたよ。カラーリング開発はサイクルが1年なので、やったことの成果がすぐに見られるんです。市場に近いところで仕事しますから、デザインをしている最中に調査で会った現地の子たちの顔が思い浮かんだりします。「どんな色がいい?」って聞いたら「黒と赤のコンビネーションがいい。このTシャツ見ろよ」って答えてくれた子とか。「このカラーリングにしたら、あいつ喜ぶだろうなあ」なんて思いますね。
今はASEANでのエルムの基盤固めをすることが自分のミッションだと思っています。その先は、MIOに続く様々な商品をどう育てていくかですね。カラーリングを重点的にやっていると、カタチを追いかけるプロダクトデザインとは違った視野で市場を見ることができます。プロダクトは商品が持っている世界の中での仕事になるけれど、カラーリングの場合は、その商品に関心の無い人たちの情報も入ってきます。これが次のモデルのタネになって、カタチまで決めていけると思っています。
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